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macOSでオーディオインターフェイス を使った際にマイク音量が小さい問題を解決する

背景

私は仕事としてWeb領域でエンジニアをやっており、つい最近転職を行いました。
普段は自宅でWindowsのデスクトップPCを使用しているのですが、在宅で仕事をする際、ラップトップPCであるMacBook Pro(以降Macと記載)を使用することになりました。
どうせ在宅で仕事できるのだから、既に個人所有しているモニターや各種デバイスをMacでも使用したいと思ったのが今回のきっかけです。

私は自宅でマイクやスピーカーなどのオーディオ機器をPCに接続して使用しており、PCへの接続にオーディオインターフェイスを挟んでいます。
理由としては下記のとおりです。

  • 様々なオーディオ機器の接続に対応するため
  • 音質を最大限良くするため
  • ハードウェアでボリュームやバランスを調整できるようにするため
  • なんとなく使うのが楽しいため

Macでも全く同じ構成を使えると、非常に嬉しいわけです。

課題

いざオーディオインターフェースをMacに接続して、スピーカーへのサウンド出力を確認したところ、何も問題ありませんでした。
次にオーディオインターフェースにマイクをつないで、Macで認識できるか確認したところ、正常にサウンド入力はされていました。
ただ、ボリュームが小さすぎます。

macOSではオーディオインターフェースをつないだ際、出力はボリュームコントロールがあるのになぜか入力は無いのです。
(仕様らしいですが詳細はよく分からず…)

困ったことになりました。
オーディオインターフェース側でもボリュームは調整できます。
しかし、私が使用しているオーディオインターフェースは入力が必ず出力に合流する仕組みになっています。
そのため、ボリュームを上げすぎると併用しているスピーカーから入力音声が爆音で聞こえてくることになります。
また、たとえ上記を無視したとしても、入力のボリュームは小さすぎてオーディオインターフェースの調整幅だと足りないレベルでした。

Windowsでは入力と出力はどちらもボリュームコントロールが有効だったのに…。

解決策

ハードウェア、OS標準のボリュームコントロールどちらも解決策にならないため、別の手段を考えました。
そしてソフトウェアでの解決に至りました。
それで見つけたのがLadioCastです。

LadioCastはサウンドミキサーのソフトです。
サウンドミキサーを用いると複数のサウンド入力を一つのサウンド出力にまとめる(ミックスする)ことができます。
ただし、今回はミックスする必要はなく、あくまでLadioCastのボリュームコントロールを利用します。

ただしLadioCastだけだと入出力を中継させるものが無いので、Soundflowerという仮想オーディオデバイスのソフトも併用します。

2023/02/01 追記

記事の作成後も色々試行錯誤した結果、別の方法にたどり着きました。
私が使用しているマイクはダイナミックマイクと呼ばれる集音性の低いものなのですが、この種類のマイクは性質上音量(ゲイン)が小さい特徴があるようです。
そのため、マイクプリアンプと呼ばれるゲインを底上げする装置を使うことでノイズを抑えて音量を大きくすることができました。

私が買ったマイクプリアンプを載せておきます。

ただ見ての通り値段が高いので、集音性が高いマイクでも良い人はダイナミックマイクではなく、最初からコンデンサーマイクを買うと音量の小ささに悩むことはないかもしれません。

また、スピーカーからマイク入力された音声が聞こえてしまう問題については、オーディオ・インターフェースをYAMAHA AG03MK2に変えて入力を出力に返さない機能(MIX MINUS)を使うことで解消しました。

この記事はソフトウェアでの解決方法として残しておこうと思うので、気になる人は以降の内容を見ていただければと思います。

設定手順

  1. Soundflowerをインストールする
  2. LadioCastをインストールする
  3. オーディオインターフェースを接続する
    1. マイクを接続しておく
    2. オーディオインターフェースでマイクが認識している状態にする
  4. [ システム環境設定 > サウンド > 入力 ] で「Soundflower (64ch)」を選択する ※画像のサウンドのキャプチャを参照
  5. LadioCastでサウンド入力の設定を行う ※画像のLadioCastのキャプチャを参照
    1. LadioCastを起動する
    2. 入力1でオーディオインターフェースを選択する ※「USB Audio CODEC」という名称になっている事が多いです
    3. 出力先はメインを選択
    4. 出力メインで「Soundflower (64ch)」を選択する
  6. ボイスメモなどでマイクからのサウンド入力をしつつ、ボリュームを調整する
    1. ボイスメモで録音する
    2. ボリュームが小さい場合は「+〇〇dB」を横のボタンを使って高くしていく
    3. 1~2を繰り返してちょうど良いボリュームにする
  7. LadioCastをスタートアップに登録する(手順)
  8. マイクを利用したいアプリケーションのサウンド入力で既定を選択する

ここまですべて行えば、全ての設定が完了です。
サウンド入力が出来ていない場合は、下記の点再確認してみてください。

  • LadioCastが起動しているか
  • [ システム環境設定 > サウンド > 入力 ] が「Soundflower (64ch)」になっているか
  • 使用したいアプリケーションのサウンド設定で入力が既定になっているか

[ システム環境設定 > サウンド > 入力 ]
LadioCastの設定画面

注意点

M1チップ搭載の端末だとSoundflowerが正常に動作しないとの情報がありました。
該当する方は代替としてBlackholeというソフトがあるので、そちらを使ってください。

今回の構成にホワイトノイズを消す効果は無いです。
消したい人は一般的なオーディオ観点での対策や、専用アプリによる排除などを行ってください。

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datsukan

24歳。埼玉県在住。東京都のSaaS企業でバックエンドエンジニアとして勤務しています。

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